かわらばん
犬を飼いたい! でも、ちょっと待って。飼い始める前に考えてみましょう。
本当に犬を幸せにできるか……。
今回は、犬を飼うということについて考えてみたいと思います。
犬は手のかかる家族です
日本では、犬の殺処分数は減少傾向にあります。
中には殺処分ゼロを達成している自治体も出てきています。
それでも未だに相当数の犬が飼い主に見放されているのが現状です。
その大きな原因は、「犬を育てる環境ではないのに、犬を飼い始めてしまう」ということです。
またそのために、犬を捨ててはいないけれども、決して犬を健全な状態で飼育していない場合も多数存在しています。
犬を飼い始める時、多くの飼い主が、どうしてもよいことだけを想像してしまいます。
しかし実際は苦労する点が多く、「こんなはずではなかったのに……」と考え出してしまうのです。
犬は一生涯独立していかない手のかかる家族です。その生活環境を整えたり、衣食住全てに費用
が発生します。もちろん病気にならないための感染症や寄生虫の予防も一生涯必要ですし、病気や
怪我の際は治療費がかかります。年をとってくれば、人間同様さまざまな面で弱ってきますので、
老犬介護に対する心構えも必要です。
また、毎日の散歩、シャンプーやブラッシングなどのお手入れにかける時間も必要ですし、
子犬を育てる場合は、さまざまなことを教えて成長させていかなければならないので、手間も時間もとてもかかります。
また、集合住宅の場合、犬の飼育が認められていることが最低条件です。
犬を飼う前に考えておきたいこと
犬を飼う前に、先ずはこのような、犬を育てる上で避けられない経済的負担と、
いろいろな毎日の世話や苦労を受け入れられるかどうかを、家族全員で考えてみましょう。
そしてそれが苦労や面倒ではなく、犬と暮らすことそのものであり、
それこそが楽しみであると考えられないようであれば、
犬を幸せにはしてあげられないかもしれません。
犬を迎えるのは見送るべきでしょう。
犬と暮らすことは、私たちに愛情にあふれた素晴らしい人生を与えてくれるはずです。
だからこそ、環境が整うまで犬を飼わない、と言う選択も、大きな愛情を持った愛犬家が果たすべ
き責任ではないでしょうか?